ひだまりと指先

日常のこと、小説更新のお知らせ、創作、夢小説、映画感想、ゲーム実況関連などを色々と書いていこうと思います!

Destiny2‬*創作主と小説アップします!

はい。みなさん、こんばんは〜!パフです!今日はですね、Destiny2‬の創作主と小説をあげようと思います。

完全に自己満の小説です。でも、好きなように書けたので満足しております。

創作主の設定を読んでから小説を読んで頂けると楽しめると思いますので、まずはこちらをお読みになってくださいね→http://lyze.jp/pahu9/book/11/view/23?Type=Chapter

お題はTwitterの嘘つきは誰だbotさんからお借りしました!ありがとうございます!

 

 

 

Destiny2‬*お題小説①
(ケイド×コスモス)

ようこそ見知らぬ世界へ


***


トラベラー。人類を守護する神。私達に光を与えしもの。

《コスモス》…それが、《生前の私の名前》らしかった。
私は未だに分からない。《コスモス》という名前が本当に私の名前なのだろうか?と何度疑問に思ったことか。
人としての私は死んだ。ガーディアンとして、トラベラーに選ばれたからだ。
相棒であるゴーストでさえ《生前の私》を知らない。
これでは戦いに支障が出てしまうと危惧したゴーストは、私に預言者様の所に行ってみてはどうかと言った。
その言葉の通りに、私は預言者様の所へと行ってみた。

「…なるほど…《生前の自分》が分からない、か」
「はい…ゴーストと初めて会った時に言っていたのです。『私は生前のあなたを知りません』と。
私も…自分が《コスモス》という名前を授かったのか…確証もないので、信じられないのです」
「ふむ…お前の言いたい事は分かった」
「…預言者様…私は、どうすればいいのでしょうか?迷いがあっては…戦えません…」
「………」

顔を下に向けた私を、預言者様は見つめていた。沈黙の間があって、気まずくなっていると…私の手の上に預言者様の手が重ねられた。

預言者様…?」
「良いか…ガーディアン……いや。《コスモス》…お前が迷うのは当然のことだ。だが…今は《生前のお前》のことを考えなくていい。
自分の正義を信じろ。来るべき時に備えるのだ。

そして、忘れるな…光はいつもお前の中に宿っているということをな」
「……はい」

預言者様の手を私はそっと握り返した。私が一つ頷くと、彼も頷いてくれた。
お礼を言った後、私は預言者様の部屋を後にしたのであった。


***


私は、ハンガーから、シティの夜景を眺めていた時だった。

「よぉ!浮かない顔してどうした?」
「ケイドさん…」

ケイドが話しかけてきた。私は少し驚きながら彼を見つめた。ケイドは私と同じハンターだ。色々と見習うべき所は多いが、時折私にちょっかいをかけてくるので困っている。
すると決まってゴーストが懐から飛び出してきて、言うのだ。

《彼女の邪魔をしないでもらえますか?》
「おおっと!考え事をしてたのか!すまんすまん!」
「いえ。いいんです…それと、ゴースト?そんな言い方をしてはダメよ。分かった?」
《すみません…》

落ち込んでいるのだろうか。ゴーストの視線は真下を向いた。私は微笑すると、ゴーストの頭を軽く撫でた。

「怒ってる訳じゃないわ…私のことなら、大丈夫よ」
《貴女が、そう言うのなら…いいのですが…》
「ま、浮かない顔してたからな…そりゃあ、心配にもなるだろ」
「そんな顔してました?私?」
「…マジで言ってるのか?お前?」
「?」
「いや!いいんだ!気にするな!」


私は思ったことを言ってみたのだが、ケイドは慌てたように言った。彼は咳払いを一つすると言った。

「アマンダが心配してたぞ…なんだ、その…お前が浮かない顔しながら、ここから景色を見てるなんて珍しいと思ったんだ」
「そうだったんですね…すみません…」
「謝るなって!お前の悪いところだぞ!まあ…いいけどな…」
「…ケイドさん?何か私にご用ですか?」

このままではケイドのペースに飲まれてしまうと察した私は、足を後ろに一歩引きながら言った。
ケイドはハッとすると、一つ手を軽く叩くと言った。

「そうそう!お前が預言者の部屋に行ったのを見た奴がいてな?」
「!」
「珍しい事もあるもんだなぁと気になって、聞きに来たってだけだ。

で?何しに行ったんだ?」
「それは、その…」

一一まさか、誰かに見られていたとは思わなかった。
確かに…ガーディアンの私が預言者様の部屋に行くことは珍しいかも知れない。普段から関わることが多いといえば、ケイド、ザヴァラ司令官、イコラ、アマンダぐらいだろう。
視線を下へと落とした私にケイドさんは見つめてくるだけ。

「なんだ?占ってもらってたのか?」
「ち、違います…!」
「じゃあ、なんだ?」
「……」

ゴーストも返答しようにも、私が話したがらないのを察して何も言わない。ただ私とケイドを交互に見ているだけだ。
後ろに退いていた足を、更にひき、一気に逃げようとしたが一一勘の鋭いケイドが見逃すはずもなかった。

「何も逃げることはないだろ?」
「!」

瞬間移動しようとした私の手をがっしりと掴んだケイドに私は身を震わせた。
ケイドの青い目が、私の目と合わせて言い放った。

「難しい事を俺は聞いたか?」
「いいえ…」
「簡単なことだろ?俺が質問したことに、お前が答える…たったこれだけだ。
何をそんなに怖がってる?」
「怖がってる?私が?」
「何年…って言っても、そんなに経ってないけどな…一応俺は、お前の師匠だぞ?師匠が弟子の事を分かってないとかありえないだろ?」
「……」

一一意外だった。確かにケイドは、ハンターとしての私の師匠だった。
でも、師弟関係だと感じたことはなかった。彼はいつだって気さくに話しかけてきてくれたからだ。

ケイドになら、話してもいいだろうか?笑われたりしないだろうか?
心の中で自問自答していると、もう一度ケイドの顔が近くまで寄せられてくると言った。

「なぁ…?教えてくれよ?預言者の部屋で何してたんだ?」
「……」

もうだめだ…!諦めようとした時、コツンと何かが当たった音がした。

「痛え!?こ、コラ!ゴースト!!何しやがる!?」
「え?」
《あなたが…彼女の近くにいるから悪いんですっ!!》

どうやらゴーストがケイドの頭に当たった音らしかった。私を守るかのようにゴーストは前に出てくるとケイドに反論した。
ケイドは頭を抑えながらも、言った。

「と、とにかくだな!俺にこっそり!こっそり教えてくれればいいだけの話だ!だろ!?」
《そういう問題ではないんですよ!あなたは、彼女の秘密を守ることが出来るんですかね!?》
「もちろんだ!言っただろ?弟子の事を分かってやれてないのは恥だってな?」
「わ、分かりました!分かりましたから…!
ゴースト…ありがとう…もう、いいから…」
《私は…本気で貴女の事を心配してるんです…!ケイドの事を信じていない訳ではありません。あの話は…預言者しか知ってはいけないと私は、思っています!》
「そうね…そうかも知れない…でも…私は…あなたとケイドさんが、喧嘩してる所なんて…見たくないの…」
《分かりました…貴女がそこまで言うなら…私は、何も言いません…》

私の言葉に、ゴーストは悲しげに呟くと私の隣へと移動した。ケイドは両手を合わせて、頭を下げた。

「すまん!ちょいと言いすぎた!」
「いいんです…ケイドさん…中々話さなかった私が悪いんです…」
「話してくれるのか…?」
「はい…ですが…約束してください。

この話は…貴方を信用してるから、話すんです。誰にも、言わないでください」
「…ああ…分かった…約束する」

ケイドは姿勢を正すと、深く頷いた。私は深呼吸をして話し始めた。
トラベラーから《生前の名前》を教えてもらったこと。
《コスモス》という名前が、本当に自分の名前だったかは分からないということ。
迷いが生まれてしまったので、預言者に元へ行き、助言を聞いたことを全て話した。

「《コスモス》…か。いい名前だな」
「あ、ありがとう…ございます…」

私が照れたように言うとケイドさんは、微笑した。彼は私に向かって、小指を向けてきた。

「約束を守るっていう指きりだ。やってくれるか?」
「はい」

機械の指と、私の小指が絡まった。お互いに自然と離れていった。

ケイドさんは「体を冷やさないようにしろよ」と言ってからその場を離れていった。
私は彼の背中を見つめた後、シティの夜景をゴーストと共に見つめていた。
シティの夜景が…いつまでも見れると、信じて疑わなかった。

一一この出来事は…シティが襲撃される前日の出来事であった。


END