ひだまりと指先

日常のこと、小説更新のお知らせ、創作、夢小説、映画感想、ゲーム実況関連などを色々と書いていこうと思います!

Destiny2‬*お題小説②アップします!+お知らせ

ずっと前からDestiny2‬*お題小説②は書き終わってたんですが、ずっと放置というかアップ出来ていませんでした(..;)はてなブログだけにDestiny2‬*お題小説をアップするだけでは小説を広められないなぁと思ったので、pixivにも上げようと思います。

また、Destiny2*お題小説を①〜⑤を書いてからDBD*お題小説を①〜⑤を書いていこうと思います!書き終わったら、鬼手紙一過去編一を読み直してから書いていこうと思いますのでよろしくお願いします!

今回のお話はゴーストとのお話です。ケイドさんだけでなく、ゴーストも可愛いんですよねぇ(*´ェ`*)!ゲーム中に何度彼の言葉に笑った事かw

時間軸的には、奥地について、トラベラーの破片の所まで行って光を取り戻したばかりの頃の話です。

初めての感情に戸惑うコスモスに、ゴーストは優しく語りかけています。是非とも彼と彼女の絆を感じとってもらえればと思います😌

それでは、続きからどうぞ〜!

 

夢への逃げ道

 

 

***

 

 

一一ガウルによるシティ襲撃から一週間が経った。

目の前でトラベラーを奪われ、光を失った。

 

 

初めてだった。《死》が怖いと思ったのは。

初めて、誰かに対して怒りと憎しみを抱いた。

 

何とかゴーストだけでも守り抜こうと思ったけれど、ガウルによって蹴り飛ばされてしまった時は心の底から後悔した。

 

『防壁の中にいる臆病者』

 

決して、ガウルに同意したのではない。

けれど、改めて思い知らされた。私達がトラベラーにどれだけ頼っていたかが、分かってしまったからだ。

 

「………」

 

一一時折夢を見る。トラベラーの破片が呼んでいた時とは違う夢だ。

シティで仲間たちと過ごした日々。何気ない事で笑い合った優しい記憶。

師匠であるケイドに銃器の扱いを教えてもらったこと。ガーディアンである自分を一人の女性として接してくれたアマンダ。

厳しいながらも、任務に行くときは勇気づけてくれたザヴァラ司令官。距離を置きながらも、友好的に接してくれたイコラ。

 

 

私の悩みを聞いてくれた預言者様。彼は一体どこに行ってしまったのだろう?襲撃の際イコラさんが探しに行ったが、見付からなかった。

 

そして私の一番近くにいた相棒の、ゴースト。

トラベラーを失っただけでなく、彼まで失っていたら…考えるだけで恐ろしかった。

 

 

《ガーディアン…》

「…ゴースト…」

 

 

ホーソーンに与えられた小屋の中で目覚めた私を、ゴーストは心配そうに見つめていた。

頬を触ってみると、濡れていた事に気付いた。

 

そうか…私は、また泣いていたのか。

これで、何回目だろうか。過去にあったことを後悔しても、今の私には何も出来ないのに。

ゆっくりと起き上がると、ゴーストは私の近くへと寄ってきた。

 

 

《大丈夫ですか?》

「ええ…大丈夫よ……ごめんなさい…貴方に心配かけてしまって…」

《いえ…いいんです。また、シティにいた頃の夢を見たのですか?》

「そうよ…情けないでしょう?過去のことを思い出しても…戻れないのにね」

 

 

私が力なく笑うと、ゴーストの瞳が揺れた。

もしも…ゴーストまで失っていたら…私は耐えられなかったかもしれない。

もしかしたら…絶望して、命を絶ってしまったかもしれない。

嫌なことしか思い浮かばなかった。それ程までに、私は絶望していたのだろう。

 

「おいで…ゴースト…」

 

いつものように掌を広げ、彼を招くように声をかけた。ゴーストは私を真っ直ぐに見つめた後私の掌の上へとやって来た。

彼は戸惑っているのか、青い目を左右へと動かしてから言った。

 

《どうしたのですか…?今日の貴女は変ですよ》

「…弱っている姿は貴方にしか見せたくない。

大丈夫よ。もうすぐしたら、直るわ」

《いいですよ…弱音を見せても。貴女の秘密は守ります。何があっても…》

「…ゴースト…」

 

私の顔へと近付いたゴーストは一一ピタリと機体を寄せた。よく見ると、彼は目を閉じている。

 

 

驚いた。彼は感情豊かなAIだが、ここまで自分から積極的になることはなかったからだ。

私も目を閉じると彼を手で押さえた。不思議と安心するのはゴーストだからだろう。

この感情の名前は、何というのだろうか?

ああ…そう言えば…アマンダが言っていた。

 

 

『あんたも女の子なんだからさ!恋の一つもしたっていいんじゃない?』

 

 

(恋…か。多分…ゴーストに対する感情は、違うんだろうな…じゃあ…私は、誰に恋をしているの?)

 

 

ゴーストに対しては、《親愛》という名前が正しいだろう。

 

一一白い景色の中で手を振っている…ケイドの姿が浮かんだ。

 

まさか…?私は、ケイドさんのことを、想っているの?

現に心臓はケイドの事を考えただけなのに、高鳴っている事が分かった。

恋愛というものが、よく分からないが…《好きな人》が出来るというのはいいのだろうか?

 

 

「ゴースト…」

《はい。なんですか?》

「……いえ。やっぱり、何でもないわ。気にしないで」

《?》

 

AIに恋愛という感情を理解しろというのは無理な話だ。今はこの想いに蓋をして、自分のやるべきことを果たすことに集中しよう。

 

 

「ガーディアン!起きているか?そろそろ時間だぞ!」

「はい!今行きます!」

 

外からホーソーンの呼ぶ声が聞こえた。今日はデヴリム・ケイに会うための任務を受けていたのだ。

私は立ち上がると、素早く身支度を整えた。ハンターのマスクを被るとゴーストが声をかけて来た。

 

《コスモス…!行きましょう!》

「え、ええ…!そうね!行きましょう!」

 

突然ゴーストが私の名前を呼んだことに驚きつつも、私は新しい任務へと向かっていったのであった。

 

 

END