ひだまりと指先

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Destiny2‬*お題小説⑤をサイトにてアップ。ブログにもアップします

続けての投稿です!今日は本当にいい日だと思います!!Destiny2‬*お題小説⑤がついに書けました!これにてDestiny2‬*お題小説⑤は完結です!

ホントにね…孤独と影をクリアした後だと今のコスモスさんとケイドさんの会話って泣けてくるんですよね(´;д;`)!

察してくれる人は察してくれる…はずです…!

ケイドさんとコスモスさんの恋の行方を見届けて下さい!続きから読めます!

 

一一パノプテースを倒し、未来を守ることが出来た。長いようで短かった旅は終わりを告げた。
ゴーストは、サギラに入れ替わった事も気に入らないのか。時折そっぽを向くことが多くなった。何度か謝ると『私のガーディアンであることに代わりはありません。もう大丈夫です』と言っていた。
彼が大丈夫だと言うのなら、そっとしておこう。

「……」
(ケイドさん…奥地でした約束…覚えているかしら…?)

《ガウルを倒したら、大切な話がある》
自分の言った言葉を、改めて振り返ってみる。
ケイドに芽生えた感情。上手く言葉に現せるかと聞かれれば、分からない。
そもそも、ケイドを目の前にして、伝えられるかも、分からないのだ。


何よりコスモスが恐れているのは一一思いを伝えた所で、否定されるのではないかと思っているのだ。

「はぁ…」

ハンガーから見えるシティの夜景を見ながら、コスモスはため息をついた。
不安だ。とてつもなく不安だ。こんなに緊張するなら、敵を殴ってた方がマシだ。
ちなみに、ケイドは「ちょっと準備があるから、約束した場所で待ってろ!すぐに行く!」と言って、彼の住処の奥へも走って行ってしまった。

「準備って…何の準備かしら…?」

コスモスが首を傾げながら、考えていた時だった。

「よぉ!待たせたな!」
「…ケイドさん…!遅いですよ…!」
「悪い悪い!ちょっと準備に手間取っちまってな」

ケイドが小走りでコスモスの元へとやって来た。小さくため息をつき、彼を責めると、両手を合わせて、彼は謝ってきた。
ケイドの言葉にコスモスは、一つため息をついた後に言った。

「…ケイドさん…奥地でした約束を、覚えていますか?」
「あぁ…覚えてる」
「……思えば…ハンターとは何たるかを教えてくれたのは貴方でしたね。銃器の扱いも教えてくれた…貴方には、感謝しても足りないぐらいです」
「やめろよ…照れるだろ?」
「もう…!真面目な話をしてるんですよ」

茶化すように言ったケイドに、コスモスはくすぐったい気持ちになった。

「それで?俺に伝えたいことっていうのは、なんだ?」
「……」

真剣な顔になったケイドに一一コスモスは、心臓が高鳴るのを感じた。
例え…否定されてもいい。思いを伝えられない方が、辛い思いをするだけだを
コスモスは掌を強く握りしめた後、ケイドを真っ直ぐに見つめながら言った。

「貴方のことが……一一好きです」
「……一一」

一一言ってしまった。心の底にしまっていた思いをケイドに伝えてしまった。
ケイドからの返事が、怖くなったコスモスは、両目を瞑った。
しばらくの沈黙の後、暗闇の中でケイドが呟いた。

「そのまま目を閉じてろ。コスモス」
「え?」

何故かケイドは小声で話しかけてきた。反射的に目を開けようとしたコスモスは、慌てて目を閉じた。

「危うく俺の心臓が飛び出そうになったぞ」
「?」
「全く…お前にはいつも驚かされるな」
「??」

状況がよく分からないコスモスは頭上にひたすら疑問符を浮かべていた。
すると、首元に何かが掛けられた音がした。

(私の首元に…何か、ある?)

「だが…お前が成長したんだって事がよく分かったから…良かったと思ってるよ」
「あの…ケイドさん?」
「おお!悪い悪い。 もう、目を開けていいぞ」
「……」

ゆっくりと、コスモスは目を開けた。目の前には得意げな顔をしたケイドがいた。
先程首元に何かが掛けられたのが、気になったコスモスは、片手を首元へと向けた。

「これは…?」

コスモスの首元には一一彼女の名前と同じ花形のネックレスが掛けられていた。

「その花はな…《コスモス》って言うんだよ」
「っ!」

コスモスは、息を飲んだ。ケイドは微笑むと一一コスモスの事を、抱き締めた。
耳元でケイドは囁くように言った。

「俺もな…お前と同じ気持ちだ」
「……嘘、ですよね…?」
「なんでだ?こうやって、ハグしてるじゃないか」
「だって…私と、貴方は…!」
「《師匠と弟子》だから、駄目って言いたいのか?」
「……」

今起こっていることを、コスモスは受け入れることが出来なかった。コスモスの目からは涙が流れていった。よく分からない現象に、コスモスは軽いパニックに陥っていた。
ケイドはコスモスの背中を撫でながら言った。

「いいか…コスモス。好きっていう気持ちに嘘をつく事なんて、出来はしないんだ」
「……」
「言わないで後悔するよりは、いいだろ?」
「……そう、ですね…」
「よしよし。いい子だ」
「こ、子ども扱いしないでください…!」

ケイドはコスモスの涙を掌で拭うと頭を優しく撫でた。ケイドの言葉に少し落ち着いてきたコスモスは、彼の手を掴んで、離した。それと同時に密着していた二人は離れた。

「子ども扱いはしてないぞ!」
「……」
「そんなに睨むなよ…!」

両手を前へと出し、コスモスの視線をケイドは遮った。やがて、コスモスは何度目かのため息をつくと呟くように言った。

「私達…これから…お付き合いすることに、なるんですよね?」
「…あぁ。そうだな。だが!色んな奴に言い触らすんじゃないぞ!」
「しませんよ!ケイドさんじゃあないんですから!」
「お、おい!それどういう意味だ!?」
「そのままの意味です! と、とにかく!これからよろしくお願いしますね!」
「お、おうよ…!勿論だ…!」

言い争った後一一二人は、どちらでもなく笑い出した。
まさか、ケイドも自分と同じ思いだったとは、思いもしなかったからだ。
その後、ケイドもコスモスの色違いのネックレスを服の内に隠していた事が分かった。
理由を聞くと「男がネックレス付けてるなんて、かっこ悪いだろ?」と照れたように言っていた。
その言葉に、コスモスは笑った。こんなに誰かと笑ったり、怒ったり、泣いたりしたのは久し振りかも知れない。

一一桃色と赤のコスモス。青一色のコスモス。
それは、コスモスとケイドが《恋人》になったという証であった。

二人はシティの夜景を眺めながら、手を繋いだ。
ケイドはコスモスの横顔を見つめながら、心の中で誓いを立てた。

これからも、お互いを支え合い、生きていこうと誓ったことを…コスモスは、知らないでいたのであった。

END

20181120一Destiny2‬*お題創作小説・完結