ひだまりと指先

日常のこと、小説更新のお知らせ、創作、夢小説、映画感想、ゲーム実況関連などを色々と書いていこうと思います!

【division2】*新ジャンル追加+1up【サイト更新】

こんにちは!お久しぶりです!パフです!最終更新日がゴジラ一キングオブモンスターズ以来ですね!

中々自分の中で『実況が終わったらブログ書く』『サイトで小説更新したらブログ書く』という習慣がありません( ´›ω‹`) これは反省せねばりませんね…すみません( ´•௰•`)

今日の久しぶりの更新はdivision2というゲームの創作主で書きました。お相手はマニーさんです。division2の世界観を私なりに考えて、書いていきたいと思います。次の更新は『鬼手紙一古代編一』に力を入れて書いていこうと思います!

追記にてdivision2小説が読めますので、興味のある方は是非とも読んでみてくださいませ!サイトでも読めますよ!→白の福音歌 x 無料携帯ホムペ作成 リゼ

 

division2*お題小説①


君の音がきこえる
(マニー×エレイン)



一一世界中で大規模なパンデミックが起こる前…私の世界は《幸せな音》に満ちていた。
母さんがキッチンでご飯の準備をする音が好きだった。
父さんがコーヒーを飲んでいる音が好きだった。
外で小鳥達が『おはよう』と言って鳴いて、見ていることが好きだった。


あの時の私達は平和に暮らしていた。
どこかで紛争が起こっても、私達には関係ないことだと思っていた。

けれど、違った。 もっと身近に感じるべきだったのだ。
決して無関係ではないと警戒するべきだったのだ。
残念なことに…未来を予測する力は10歳の私にはなかった。


ディビジョンエージェントだった父さんが、行方不明になってからドルインフルによるパンデミックは起こった。
私と母さんは父さんが早く帰ってくることを神に祈りながら、待ち続けていた。


しかし…私と母さんの祈りは…神には届かなかった。


「………」


窓辺に置いてある花に水をやりながら、エレイン=アクロイドは過去に思いを馳せていた。 10歳だった少女は16年間の時を得て、女性へと成長した。 16年間厳しい訓練を乗り越え、父と同じくディビジョンエージェントになった彼女は未だ消息を掴めない父・エレジーを探していた。
エージェントになったのもエレジーを探すためでもあったのだ。
いつもの日課である花の水やりを終え、支度をして出かけようとしたエレインは扉がノックされた音に気付き、返事を返した。


「おはよう。エレイン」
「おはようございます。ケルソさん」


入って来たのは同じエージェントであるアラニ・ケルソだった。 挨拶を返したエレインはケルソの表情が険しいことに気付き、首を傾げながら尋ねた。

「…どうかされたんですか?」
「…頼みたいことがあるの。 多分あなたにしか出来ないわ」
「?」

眉間に眉を寄せ、ケルソはため息をつくと小さな声で言った。


「マニーを起こして。 私の声には反応しないのよ」
「あぁ…分かりました」
「悪いわね」
「いえ。お気になさらず」


ケルソの伝えたいことが分かったエレインは微笑すると頷くと、マニーの元へと向かった。


***


マニーの部屋の前に立ち、2回ノックする。 普段ならすぐに返って来る返事はなかった。

「失礼します」

扉を開けると彼は自室の机に突っ伏していた。エレインはマニーの肩を軽くつついたが、それでも起きなかった。これがケルソの表情が険しかった理由だと思った。
マニー=オルテガは、警戒心が強い。 アメリカ兵ということも関係しているのか他人に隙を見せることは少なかった。しかし彼にも唯一の弱点がある。それは徹夜を続けて眠りに落ちると中々起きないというものだった。マニーに用事のあるエージェントは彼が寝ていると分かった瞬間起こすことが出来たエレインの元に行き、助けを求めるのだ。


(偶然なんだけどな…)


マニーの近くに行き、彼の肩を軽く叩いた。予想通り反応はない。エレインは考え込んだ。


(どうやって起こしたんだったけ…?)


以前にも徹夜して寝ているマニーを起こしたことがあった。エレインは連日の任務の忙しさでマニーを起こした時のことを忘れてしまっていた。
一先ず立っているだけではマニーは起きないので肩を強く揺らしてみた。 すると、マニーはエレインの手を掴んだ。


「!」
「……エレイン…?」
「はい。マニーさん。おはようございます」
「……っ」


マニーは薄らと目を開けながら、エレインの姿を確認した。エレインが微笑んでいるのを見たマニーは自分の行為に気付くとエレインの手を離した。エレインと距離をとると彼は顔を天井に向け、両手で覆いながら言った。


「…どれくらい寝てた?」
「分かりません。 私はケルソさんに頼まれてここに来たばかりですから」
「……そうか…悪かったな」
「?」
「手を掴んだことだ。 痛かっただろ?」
「いえ…大丈夫です」


エレインの言葉を聞き、ため息をついたマニーはこちらを見つめながら、言った。 エレインが首を傾げると先程手首を掴んだ時のことを謝罪しているのだと気付くと問題ないことを伝えた。 マニーが起きたことをケルソに伝えるためエレインが居室から出ようとすると、マニーはエレインを引き止めた。


「伝言を伝えてくれるか?」
「はい」
「『寝てしまって、悪かった。会議を再開しよう 』だ。 頼まれてくれるか?」
「分かりました。では、失礼します」
「あぁ」

エレインの気配が完全に遠くなったのを確認したマニーは、そっと息をついた。 今彼女に机の上のものを見られるわけにはいかなかったからだ。


「………」


ケルソを待っている間マニーはコーヒーメーカーのもとへ行きコーヒーをカップの中へ注いだ。芳ばしい香りとともに注がれていくコーヒーを見つめていると、ノックが鳴り響いた。


「ケルソか?」
「そうよ」
「入ってきていいぞ」


ケルソとは長い付き合いなので、ノックはいらないと言っているのだが、却下された答えが返って来たのはいい思い出だ。


「…何か言うことはない?」
「8時間も寝て、悪かったな」
「分かっているならいいわ。そんなことより…調査の方はどうなったの?」
「順調だ。 いずれはあっちから接触してくるのも時間の問題だろう」
「そう。 エレインには伝えたの?」
「…まだだ。確かな情報を集めてから、俺から話すことにする」
「でしょうね。 私もそれがいいと思う」


マニーとケルソはお互いに頷いた。 机の上には書類の束に重なって、見えない顔写真が貼られていた。


顔写真には男の写真が写っており、その下には【ローグエージェント】《エレジー=アクロイド》と名前が記されていたのであった。

 

END